
みなさん、こんにちは。あたたかな日差しにほっと安らぐことも多くなったこのごろ、いかがお過ごしでしょうか。スーパーの店頭には、タケノコや菜の花が並び、春の訪れを感じられるようになりましたね。
タケノコとは、みなさんご存知のとおり、竹の若芽のこと。春らしいイメージがとても強い食べ物ですが、実は竹の種類によって収穫時期は異なるといいます。
日本の竹林に多いモウソウチク(孟宗竹)は3〜5月。鹿児島などで取れるカンザンチク(寒山竹、別名:大名竹)は夏。四角くて細長いシホウチク(四方竹)は秋に収穫するといい、俳句では「夏の季語」なのだそう。
筍ご飯や焼き筍など、日本人には特に馴染みの深い食材ですね。
また近年では、食材としてだけでなく、家具や雑貨などの素材としても竹が注目されているのをご存知でしょうか。
エコロジーが叫ばれる現代、育成に数十年を要する木材に比べ、3年から5年という早さで成長する竹は、環境保護の観点で非常に優秀。
さらには、その軽さやしなやかさ、抗菌性、耐久性、プラスチックなどとは違う自然のものならではの質感やあたたかみ、といったメリットが竹には詰まっています。
日本では昔から、そうした竹の性質を上手に利用して、かごや釣竿、茶道具、家具など、暮らしに役立つさまざまな道具を生み出してきました。
素材としての竹は、まさにフレキシブルな魅力にあふれています。丸竹のまま使うほか、割る・剥ぐ・曲げる・編む、などの加工をほどこし、小さくて柔らかいものから大きくて丈夫なものまで作ることができる。まさに、”変幻自在” といえる存在です。
2007年には北欧を代表するインテリアブランド、Artek(アルテック)社が初めて、竹を素材とした「BAMBU」シリーズを発表し、話題になったことも。
そんな、日本のみならず世界で見直されている竹を、この記事ではフィーチャー。竹の素材としての良さを生かした、デザインも美しいインテリアプロダクトをセレクトしてご紹介したいと思います。よろしければ、最後までお付き合いくださいね。
「竹」を使ったおしゃれなインテリア
曲げの技法をつかった、モダンなバンブーファニチャー
全国でも指折りの竹林面積を有する、山口県萩市で生まれたのが、こちらの「SEE」シリーズ。他の地域よりも硬くて粘りがあるという萩の良質な竹を集成材にして、曲げの技法により組み合わせています。
モダンでありながら、遊び心も兼ね備えたデザインは、フィンランドの家具デザイナー、ミッコ・パーカネン氏によるもの。お花のようにも見える収納ユニットをいくつも組み合わせたり、ガラスをのせてテーブルにしたり。フレキシブルな楽しみかたのできるファニチャーシリーズです。
60年代のデザインを復刻。竹のしなやかさを生かした美フォルム照明
次にご紹介するのは、竹を用いた照明づくりの第一人者として、国内外で高く評価されている近藤昭作氏が1960年代にデザインしたペンダントランプ「SKLamp」を2015年に復刻したもの。
成型アクリルを竹で編みながら挟み込み、一体型に仕上げたシェードは、素朴でありながらカーブの美しいフォルムが魅力的です。点灯時には、やわらかでノスタルジックな灯りが。この照明の良さを実感できるひとときが訪れます。
強度・デザイン性・コスパ◎! 三拍子そろった竹素材の北欧テーブル
出典:IKEA
コスパの良さ、デザイン性の高さから、今や日本でも知らない人はいないスウェーデンブランド、IKEA(イケア)にも、竹を使ったファニチャーがありました。
左は竹をテーブルトップに採用した「IKEA PS 2012・ドロップリーフテーブル(伸長式テーブルのひとつ)」。竹ならではの強度とまっすぐな木目の美しさ、コンパクトですっきりとしたデザインがマッチしています。
シンプルモダンな佇まいは、北欧スタイルやカフェスタイルにもってこい。しなやかに形を変えながら、暮らしに寄り添ってくれるテーブルです。
もうひとつは、ホームオフィスなどにもぴったりのテーブル。IKEAが得意とする、好みの天板と脚とを自由に組み合わせられるユニットシステム「HILVER」です。
写真(右)は、竹製のテーブルトップと脚を組み合わせたもの。どんなお部屋にもしっくりと馴染む、シンプルであたたかみのあるデザインですね。
和洋を選ばない、シンプルで美しい佇まいの竹製ダストボックス
出典:公長齋小菅
1898年創業、京都市に本店を構える公長齋小菅(こうちょうさいこすが)は、ミラノサローネをはじめとする国際見本市にも出典するなど、日本の竹工芸の価値を広める活動にも熱心な、竹製品専門店。竹の箸やカトラリーなど、現代の暮らしにフィットするプロダクトのラインアップが秀逸です。
中でもおしゃれなインテリアアイテムが、こちらの「白竹ござ目くずかご」。白竹の滑らかな表皮をそのまま活かし、幅広のひごにして、丁寧に丸型に編んだシンプルなデザイン。和はもちろん、洋のテイストにもしっくりと馴染むこと請け合いです。
北欧デザイン×竹! ”サスティナブル”にこだわるデンマークブランド
出典:WE DO WOOD
デンマーク・コペンハーゲンで2011年に設立された「WE DO WOOD」は、モウソウチクのみを素材とするファニチャーブランド。サスティナブルな素材へのこだわりと、竹の美しい木目を活かした、シンプルなデザインが魅力の家具を発表し続けています。
物を選ぶ基準は人それぞれですが、「サスティナブル」「エコフレンドリー」なアイテム、というのも選択肢のうち。それをおいても、使い込むことで経年変化が楽しめる竹の家具は、一生モノとして選ぶに値するのではないでしょうか。
和モダン・リビングの名脇役、機能も優秀な竹製ラグ
最後にご紹介するのは、アメリカ・コロラド州に拠点を置く「Haiku Designs」の竹製ラグ。
「Haiku Designs」は、竹を素材とした家具をはじめ、畳ベッドなどアジアや日本のデザインを彷彿とさせる家具をバラエティ豊かに取り扱っているブランドです。
まとめ
欧米でも和テイストは人気がありますが、このような竹製のラグなら取り入れやすさも◎。ナチュラルかつモダンなデザインはもちろん、オーガニックコットンを使用した縁取り、なめらかな表面仕上げに滑りにくい仕様など、機能性もバッチリです。リビングの名脇役として、いい仕事をしてくれますよ。
ライタープロフィール

- 大手メーカーカタログやホームページ掲載のインテリアアイテムの販促用コピーライトや、リフォーム事例の紹介を数多く手がけているフリーライター。好きなインテリアのテイストは、北欧系、ヴィンテージミックススタイル。自宅では、小さな子どもがいてもすっきりと片付くインテリアを模索する日々。
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